歯列矯正の治療目標は次の4項目の達成になります。

1、効果的な咀嚼機能の獲得(咬合、噛み合わせ)

2、健康的な口腔組織(歯茎=歯肉、歯槽骨:歯が植わっている骨組織)

3、顔貌との調和(美しい口元、横顔)

4、治療後の歯列の安定性

矯正医であるまえに、歯科医である私は抜歯をしないで治療目標が達成できないかをまず考えます。

その上で抜歯が必要であれば患者さんにご説明し、納得していただいた上で、 治療目標の達成ために抜歯を行います。

自分の息子の歯列矯正は抜歯を行って治療しました。

必要な抜歯をせずに無謀な非抜歯矯正を行った場合、噛み合わせ、歯周組織の健康状態、顔貌そして治療結果の安定に好ましくない結果を招く事になります。

他院で非抜歯矯正治療をうけて好ましくない状態となり、当院で抜歯をして矯正治療のやり直しをした患者さんが何人かいらっしゃいますので、その一部をご覧ください。

症例はこちら

以上の症例は、無理な非抜歯矯正治療により顔貌、歯並び、かみ合わせ、歯周組織、顎関節のいずれかに問題が起きていました。
その原因は、治療開始時の治療目標の設定にあったと考えられます。